東北大学病院臨床研究推進センター

Clinical Research, Innovation and Education Center, Tohoku University Hospital

東北大学病院臨床研究推進センターは、医学系の研究開発をサポートするとともに、基礎研究の成果を臨床の場に実用化する橋渡しをいたします。

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株式会社ワークマン 専務取締役 土屋 哲雄先生講演会 「ベンチャーマインドとオープンイノベーションによる事業創造 〜「しない経営」と「データ経営」で4000億円の空白市場を開拓〜」を開催しました

7月19日(水)18:00-19:00、今年度第3回目の未来型医療創造卓越大学院プログラムFM DTS 融合セミナー(共催:臨床研究推進センターバイオデザイン部門・医工連携イノベーション推進事業)株式会社ワークマン 専務取締役 土屋 哲雄先生の講演会をオンラインにて開催いたしました。
 
今回の講演では、「しない経営」と「データ経営」で4000億円の空白市場を開拓したワークマンの歩みを踏まえて、企業の持続可能なイノベーションに必要な要素とワークマンの今後の方針について解説していただきました。
 
講演の前半は、イノベーションを生み出す組織とワークマンのイノベーションについてです。組織体制については、従来の企業経営とは一線を画す、信じて任せるワークマン方式の組織について「善意の横関係」、「しない経営」という言葉で説明され、その有用性や成果についてデータを用いて説明いただきました。また、4000億円の空白市場を開拓したワークマンのイノベーションについてマーケティング戦略も踏まえながら新用途開発、リードユーザー、無償の協力関係という3つの観点から説明され、ワークマン方式の独自性を実例をもって示されました。
 
講演の後半では、今までのワークマンの取り組みを踏まえて今後の方針について「データ経営」という観点から解説されました。取り組みに関してはインフルエンサー向けの製品発表会や中国SHEIN式のQR生産などの消費者を意識した戦略から、Excelの自動データ収集やデータ分析を用いた社内の業務ロス改善ツールまで幅広い範囲の取り組みを紹介されました。これらの成果を踏まえつつも、今後の発展の為には従来のExcel経営では不十分であると述べられ、今後はクラウド化やAI活用を用いたAI経営を目標に「データ経営」のあり方をシフトさせていくと宣言されました。更にそれに付随してAI経営実現のために現在取り組んでいる社内データのマイスター認定制度について説明され、22年分析発表会での紹介事例を持って取り組みが着実に功を奏し、AI経営に近づいていることを示されました。
 
今回の講演では一般の企業とは一線を画す土屋先生独自の視点から語られたことで、「イノベーションを起こすのに何が必要なのか」、既存の常識に囚われず思考することの重要性を再認識させて頂ける講演でした。
 
本講演会は、卓越大学院プログラムに参加する学生の他、企業の方を含む幅広い領域から学内外490名の方々にご参加いただきました。
土屋先生、ご講演ありがとうございました。
 
文責:教育学部 4年 仲尾 稔
 
20230215
 

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