東北大学病院臨床研究推進センター

Clinical Research, Innovation and Education Center, Tohoku University Hospital

東北大学病院臨床研究推進センターは、医学系の研究開発をサポートするとともに、基礎研究の成果を臨床の場に実用化する橋渡しをいたします。

フォントサイズ変更

三菱商事株式会社 大橋英雄先生講演会「総合商社業界で生きてきた私がみた商社のビジネス展望と商社マンとして心掛けて来たこと」を開催しました

5月26日(水)18:00~19:00に、第2回未来型医療創造卓越大学院プログラム(共催:臨床研究推進センターバイオデザイン部門)FM DTS 融合セミナー 大橋英雄先生(三菱商事株式会社監査部グループガバナンス支援室総括マネージャー)の講演会をオンラインにて開催致しました。

今回のご講演では、①総合商社とは? ②日米リーダーシッププログラム(USJLP)とは? について大橋先生のご経験などをお話しいただき、①②を通して今後の社会・教育においていかに「Diversity & Inclusion」が重要か、また点と点が線につながりやがて面になるには「Action first!」が最も重要であるとお話しいただきました。

 

①総合商社とは日本独自の業態であり、大橋先生の考える総合商社とは商社が持っている無形資産を情報・外部リソースで加工し、それらを貿易・投資・経営という形にして、世の中の価値創造を高めていくことであり、実は私たちの普段の生活に密接に関係しています。

 

②日米リーダーシッププログラム(USJLP)で重要視していることは「多様性」です。卒業後フェローとなり多様なバックグラウンドの方々がそれぞれの分野で活躍しつつ、フェロー同士で定期的なディスカッションを行い、ネットワークを広げ、日米関係において何らかの形で架け橋になれることが重要となります。偶然な形で、USJLPの草の根運動が、日米の懸け橋となり問題を解決した1例として、2014年「宇宙兄弟」映画化にあたり、映画の中でNASAのロゴの使用許可がおりるまでに、大橋先生のUSJLPネットワークが機能し、正規ルートでは回答がなかったNASAより回答を得られ、映画でNASAのロゴを使用できることになったエピソードをお話しいただき、まさにスティーブ・ジョブズのConnecting the dotsの瞬間であり、点が線となりそして面となったケースとのことでした。また、日本人はマッスルリーダーシップ=リーダーシップととらえがちですが、誰もが日々の生活においてイニシアティブをとること、積極的に人々を巻き込むことがリーダーシップであるとお話しいただきました。

 

まとめとして、総合商社、USJLP、卓越大学院プログラムそれぞれには「Diversity and Inclusion」という共通点があるのではとのご見解を述べられました。
最後に卓越大学院プログラム生たちへ「Action first‼」羞恥心や恐れを捨ててまずは動くことで点を作っていくことが大切とのお言葉をいただきました。

 

講演後の質疑応答では、たくさんの学生、視聴者から質問が挙がりました。その中のひとつ「商社の中で臨床の専門家がどの程度必要とされていますか?」との質問では、参加者の小西先生(臨床医のバックグラウンドを持ち現在大橋先生と同じ三菱商事所属)より「臨床の課題を分かっている臨床医は重宝されます。特に急性期医療、高度医療、創薬、介護、健康支援などあらゆる分野で臨床医の経験は必要ですが、臨床のニーズを事業化するのは難しく、見定めながら本当に必要なことを全国・海外に普及させることが商社の魅力です」と実体験からお答えいたく場面もありました。大橋先生からは「小西先生のようなバックグラウンドをお持ちの方が商社に所属されていることもまた多様性を表しています」とコメントをいただきました。

 

本講演会は、卓越大学院プログラムに参加する学生の他、企業の方を含む幅広い領域から学内外365名の方々にご参加頂きました。
大橋先生、ご講演ありがとうございました。

 

0526_1

 

0526_2

ページTOPへ戻ります