東北大学病院臨床研究推進センター

Clinical Research, Innovation and Education Center, Tohoku University Hospital

東北大学病院臨床研究推進センターは、医学系の研究開発をサポートするとともに、基礎研究の成果を臨床の場に実用化する橋渡しをいたします。

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SOMPO Digital Lab Silicon Valley, Senior Researcher 川邊 万希子先生講演会「米国のエイジテック(Age-Tech)最新動向と日本の高齢社会における課題解決・活用のヒント」を開催しました

2月18日(水)18:00-19:00、今年度第8回目の未来型医療創造卓越大学院プログラムFM DTS 融合セミナー(共催:臨床研究推進センターバイオデザイン部門)SOMPO Digital Lab Silicon Valley,Senior Researcher/JWIBA, Co-President&CEO川邊 万希子先生の講演会をハイブリッド形式にて開催しました。
 
今回の講演では、人生100年時代を見据えたAge techの可能性について、公的政策支援からシリコンバレーでの民間セクターまでを横断するご経験を踏まえ、日本の超高齢社会における現状とAge techの活かし方について国際比較の視点からご講演いただきました。
 
まず一つ目に、人生100年時代にAgingをどう捉えるか、について問題提起がありました。医療技術の進歩や栄養・衛生環境の改善などにより、長寿が例外なく前提になった現代社会において、Agingは加齢に伴う機能の衰退ではなく、ステージが変わり続けるということ。テクノロジーは一つの手段であり、Age techというのはマルチステージ(学び直し、働き直し、役割の変化)を支えるインフラなのではないか、と話されました。
 
二つ目に、世界がどう見ているかという視点で、Age techとは何か、その定義や人生100年をどう設計するか、well-beingを中心とする具体的な領域についてお伝えいただきました。中でも「介護者支援」「経済的自立」「役割」に関して、日本においてはあまり強調されておりませんが、アメリカでは様々なソリューションが生まれている領域であるとのお話がありました。
 
三つ目に、注目のAge techの最新動向について、CESで展示されていたものの一部をトレンドとしてご紹介いただきました。CESは、毎年1回ラスベガスで開催される世界最大のテクノロジー展示会で、今年の全体的な傾向としては、AIがヘルスケア全体の投資を急増させていることが挙げられました。
 
四つ目に、日本の超高齢社会でAge techはどう活かせるか、について川邊先生のお考えを述べられました。この問いに答えるためには3つの視点(人口構造、公的保険制度、産業創出)が必要です。高齢者のケアが社会保障の中で見える範囲が狭まっている危機感を感じられていることから、海外のイノベーションを日本に呼ぶことに力を注いでおられます。Age techは人生100年時代の新社会インフラであり、「支える」から「可能性を広げる」テクノロジーであるとみており、日本が世界のAgingのロールモデルになることを目指されています。日本の超高齢社会にイノベーション活用が付くと、さらによい社会になるのではないか、そのような世界観を創っていきたい、との言葉で締めくくられました。
 
本講演会は、卓越大学院プログラムに参加する学生の他、企業の方を含む幅広い領域から学内外353名の方々にご参加いただきました。
川邊先生、ご講演いただきありがとうございました。
 


 
文責:歯学研究科 博士課程4年 小出 理絵

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