東北大学病院臨床研究推進センター

Clinical Research, Innovation and Education Center, Tohoku University Hospital

東北大学病院臨床研究推進センターは、医学系の研究開発をサポートするとともに、基礎研究の成果を臨床の場に実用化する橋渡しをいたします。

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Recor Medical Inc. Director of executive projects 久保 健一郎先生講演会「組織行動学で読み解くキャリアの不確実性の管理とステークホルダー戦略 ― 欧米・アジアでの実務から学ぶ “影響力を育てる4ステップ” 」を開催しました

9月24日(水)18:00-19:00、今年度第4回目の未来型医療創造卓越大学院プログラムFM DTS 融合セミナー(共催:臨床研究推進センターバイオデザイン部門) Recor Medical Inc. Director of executive projects 久保 健一郎先生の講演会をハイブリッド形式にて開催いたしました。
 
今回の講演では、組織行動学を概観すると共に、自分のキャリアを進める上での考え方、リスク管理やステークホルダーの整理の方法についてご紹介いただきました。
 
講演冒頭では、組織行動学が、組織の中で人が動く条件を設計し、人をいかに動かすのかを考える学問であり、組織運営の中で生じる問題に対し一定程度の答えを提示するものであり、困った際に答えを調べることが可能であることをご紹介いただきました。
 
続いて、不確実性の高い社会でのキャリアの進め方を、全体理解、方向設定、進捗、不確実性 の4つのステップに分けてお話しいただきました。
 
全体理解では、失敗を改善のチャンスと捉え、フィードバックを積極的に受容する”Growth Mindsets”の重要性をご紹介いただきました。また、先生のご経験からキャリアを進める中でチャンスは人づてで決まることが多く、個人として何ができるかに加え、人からの信頼の積み上げもまた重要な要素であることをお話いただきました。
 
方向設定では、ニッチな市場を見つけて戦うこと、自分の得意な要素の掛け合わせで戦う事をご紹介いただきました。得意な要素を探す上で、学生時代に自分の好きなことを1つ見つけることが重要であるとお話いただきました。
 
進捗では、ステップごとにリスク管理をしつつキャリアを進める上で、業界や職種などの要素を一気に変化させず段階的に変化させる、片方に軸足を置きもう片方を動かす”ピボット”のようにキャリアを進める方法をご紹介いただきました。
 
不確実性では、自分がコントロールできる要素をシステマティックに管理し、不確実性に対応することの重要性をお話しいただきました。要素を整理するツールの一つとして、
“ステークホルダーマッピング“をご紹介いただきました。自分を取り巻くステークホルダーを、影響力とエンゲージメント(興味と親密度)の2軸の平面上で整理し、いかに働きかけるか、その戦略を整理する手法です。
 
AIの登場により社会はドラスティックに変化し、キャリアの不確実性がより高まっています。その中で、自分の目標を実現するために必要な戦略や重要な要素・考え方について、今回の講演は学びの多い時間となりました。
 
本講演会は、卓越大学院プログラムに参加する学生の他、企業の方を含む幅広い領域から学内外443名の方々にご参加いただきました。
久保先生、ご講演いただきありがとうございました。
 

 

 

 
文責:教育学研究科 博士課程前期1年 久保田 智天

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