CPCについて
東北大学病院輸血・細胞治療部CPCは臨床研究推進センター2階に設置され、再生医療等で用いられる細胞を加工する施設として平成20年より稼働しています。平成26年11月には再生医療等安全性確保法が施行され、細胞培養加工施設として届出を行い、施設番号【FC2150002】が付与されました。
特定細胞加工物の品質と安全性の確保のために再生医療等安全性確保法に準拠し製造管理・品質管理を行っています。

スタッフ(再生医療ユニット)
臨床研究推進センターでは各診療科の再生医療・細胞治療シーズに対応した支援を行う再生医療ユニットを発足しました。
再生医療ユニットスタッフ3名がCPC管理室に常駐し、CPC管理運営のほか、ご要望に応じて製造管理、品質管理のサポートを実施しています。また基礎研究から臨床試験へ効率よく橋渡しできるよう、前臨床試験段階よりサポートする体制も整っています。
支援実績 < 2013.4~2015.3 >
プロジェクト | 実施数 | CPC管理運営 *1 |
製造管理 *2 |
品質管理 *3 |
---|---|---|---|---|
「角膜上皮幹細胞疲弊症に対する自己培養口腔粘膜上皮細胞シート移植の臨床試験」 (多施設共同臨床試験) |
3例 (コールドラン1例含む) |
○ | ○ | ○ |
膵島移植 | 自家 1例 同種 1例 |
○ | ○ | ー |
末梢血幹細胞の調製・保管 | 自家 29例 同種 16例 |
○ | ー | ー |
*1 CPC管理運営:施設管理、機器管理、衛生管理、教育訓練など
*2 製造管理:製造作業、製造作業支援、プロトコル作成支援など
*3 品質管理:品質試験
CPC概略
CPC内には[エリア1]と[エリア2]の二つの製造エリアがあり、特定細胞加工物の製造作業を行う細胞調製室を各エリアに2部屋、合計4部屋設置しています。各区域は清浄度レベルが設定されており、衛生的な環境下で製造作業ができるよう、構造設備等のハード面、および運用ルールや教育等のソフト面の両面から管理運営しています。
細胞調製室
室内には安全キャビネットのほか、CO2インキュベーター、遠心機、顕微鏡、冷凍冷蔵庫を設置しています。
細胞の製造工程は清浄度の高い安全キャビネット内
(グレードA)で実施されます。
調製準備室
調製準備室では他の製造工程からの交差汚染を気にすることなく試薬を調製することができます。
原材料保管室
試薬・資材等をプロジェクトごとに保管しています。
試薬保管場所である冷蔵庫・冷凍庫の庫内温度は24時間モニタリングされています。
理化学検査室
エンドトキシン検査など理化学検査を実施することができます。
細胞保管室
細胞保管容器を2基設置しており、参考品、最終特定細胞加工物などの細胞を保管することができます。
保管容器には汚染リスクの少ない気相(-170℃~190℃)の
液体窒素保存容器を採用しています。液体窒素残量は常にモニタリングされ、自動供給システムにより自動的に充填されます。
CPC管理室
環境モニタリングシステム(モニタリング項目:室温、湿度、室間差圧、室内微粒子数、冷蔵庫温度など)、カメラシステムのモニターを設置しており、スタッフが作業室内の状況を把握できるようになっています。
異常発生時には管理者に警報メールが発報されすぐに対応できる体制となっています。
CPC管理運営に必要な文書類も保管しています。
CPC利用について
原則的に臨床研究推進センター登録シーズに対しCPCの利用を許可し、支援を行います。
