東北大学病院臨床研究推進センター

Clinical Research, Innovation and Education Center, Tohoku University Hospital

東北大学病院臨床研究推進センターは、医学系の研究開発をサポートするとともに、基礎研究の成果を臨床の場に実用化する橋渡しをいたします。

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低侵襲・高効率な歯周病治療実現のための局所制御型ラジカル殺菌治療器の開発

歯周病治療の効果を増強する目的で従来の超音波スケーラーに対してラジカル殺菌システムを発現させる新しい機構を付加した歯周病治療器の開発を行う。スケーラーチップの先端部より405 nmの可視光レーザーと3%過酸化水素水を放出することで歯周ポケット底部においてラジカルを生成し局所的な殺菌を行う治験機器の製造を行い、医師主導治験を実施する。

菅野 太郎 助教

開発責任者

東北大学大学院歯学研究科・歯学部

菅野 太郎 助教

【研究概要】

対象:慢性および侵襲性歯周炎

 現在研究開発中の治療器は、歯周病治療の効果を増強する目的で従来の超音波スケーラーに対してラジカル殺菌システムを発現させる新しい機構を付加する。具体的には、スケーラーチップの先端部より405 nmの可視光レーザーと3%過酸化水素水を放出することで歯周ポケット底部においてヒドロキシルラジカルを生成し局所的な歯周病菌の殺菌を行うことで非外科的歯周病治療の成功率を向上させる(図1)。
 これまで研究開発において、ラジカル殺菌法のin vitro殺菌効果、in vivo殺菌効果、in vivo安全性の確認を行ってきた。さらに、これらの研究結果に基づいた試作治療器の設計・製造までを終了している(図2)。今後、試作治療器の改良を行って最終的な治験機器を製造し、医師主導治験を行って治療器の効果効能および安全性の検証を行う。

  • 図1:ラジカル殺菌歯周治療器のコンセプト
    図1:ラジカル殺菌歯周治療器のコンセプト
  • 図2:試作治療器と構成要素の模式図
    図2:試作治療器と構成要素の模式図

【用語説明】

歯周炎:
歯周病原因菌による感染症の一種であり、歯周組織(歯肉、歯槽骨など)が破壊される疾患
405 nm 可視光レーザー:
青色の可視光のレーザー
過酸化水素:
口腔内での使用も認められている消毒剤であり3%過酸化水素はオキシドールとして市販されている
ヒドロキシルラジカル:
活性酸素の一種であり強い殺菌作用を有する。

【研究の実施計画】

研究の実施計画

【お問い合わせ】

お問い合わせは「開発推進部門」までお願いいたします。

開発推進部門 : 【E-mail】 review*crieto.hosp.tohoku.ac.jp  (*を@に変更してください)

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