東北大学病院臨床研究推進センター

Clinical Research, Innovation and Education Center, Tohoku University Hospital

東北大学病院臨床研究推進センターは、医学系の研究開発をサポートするとともに、基礎研究の成果を臨床の場に実用化する橋渡しをいたします。

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神経・血管温存下に最大限の病変摘出を行う手術用治療器(パルスウォータージェットメス)の開発

 外科手術において、病変を最大限摘出することは患者さんの生命予後の改善に、病変の内部や近くを走行する血管や神経を温存することは術後の患者さんの生活の質の維持につながります。パルスウォータージェットメスは、この二つの要素の両立を支援する新しい手術用医療機器として、東北大学を中心に11診療科と10以上の学術機関に分野横断型医工学連携プラットフォームBASICといった研究者ネットワークが連携して推進する産学連携プロジェクトとして開発を進めています。

冨永 悌二 教授

開発責任者

東北大学大学院医学系研究科・医学部
神経外科学分野

冨永 悌二 教授

【研究概要】

対象:悪性腫瘍全般、血管障害全般

 ウォーター(水)ジェットは、熱損傷を生じることなく、細血管を温存しながら組織を切開することを支援する技術です。私たちの研究チームは1発あたりマイクロリットル単位のパルス状の微小水ジェットを世界で初めて手術用医療機器として応用し、細動脈だけではなく、細静脈、神経をはじめ、あらゆる機能を温存しながら組織の切開を実現することにチャレンジしています。また、精密な切開が可能である長所を伸ばし、安全で、内視鏡など患者さんに負担の少ない手術法に応用することを目標に、工学実験だけでなく、顕微鏡下手術、内視鏡下手術に加えて、電気生理学的モニタリングも可能な環境で動物実験を進めております。臨床研究推進センターにある研究拠点では、外科医の使いやすさを改良することから派生したエルゴノミクス、切開の機序を解明することから派生した物性値に関する研究設備が整っており、あたらしい学術的知見を出すだけでなく、産業への展開をめざす取り組みも進めています。

  • 図1:パルスジェットメスの特徴
    図1:パルスジェットメスの特徴
  • 図2:研究開発体制
    図2:研究開発体制

【研究の実施計画】

研究の実施計画

【企業連携の状況・希望する企業連携の内容】

最大限の病変摘出と細血管、神経を含めて解剖学的、機能的温存が求められるあらゆる分野に関する連携を受け入れております。

【プロジェクトマネージャー】

中川 敦寛 助教(東北大学大学院医学系研究科・医学部 神経外科学分野)

【お問い合わせ】

お問い合わせは「開発推進部門」までお願いいたします。

開発推進部門 : 【E-mail】 review*crieto.hosp.tohoku.ac.jp  (*を@に変更してください)

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